メトロポリアはフィンランド最大の応用科学大学で、ヘルシンキ、ヴァンター、エスポーの各都市にわたって、多様な学生や専門家のコミュニティを迎え入れています。キャンパスは大都市圏に点在していますが、特にムッルプロキャンパスは、健康・福祉・技術・学際的学習の活気あるハブとして際立っています。
ここメトロポリアでは、学生は単に学ぶだけではなく、現実の課題に挑戦し、アイデアを形にし、仲間と協力しながら革新を生み出します。
最先端のジムや治療施設、モダンな教室、研究ラボ――キャンパスのあらゆる場面に、先端技術と持続可能性、社会への影響が融合しています。
学生、専門家、訪問パートナーが集うこの場所では、知識と実践が出会い、革新と社会的責任が交わる、活気に満ちた刺激的な環境が広がっています。
メトロポリア応用科学大学とHyMyビレッジの訪問:日本代表団の体験
30年以上にわたり先進的なリハビリテーション技術や医療ソリューションを提供しているインターリハ株式会社は、最近、ヘルシンキのメトロポリア応用科学大学を訪問しました。同社は、心臓リハビリテーションやCGT(包括的高齢者トレーニング)などの革新的なリハビリプログラムを、日本国内外の病院やクリニックに導入しています。
訪問中、リハビリテーション・理学療法学科の上級講師であるイナリ・ヘイモさんが、代表団にメトロポリアのHURスマートジムを紹介し、学生の学習や臨床実習にどのように利用されているかを説明しました。

リハビリテーション・理学療法学科の上級講師であるイナリ・ヘイモさんが、代表団にメトロポリアのHURスマートジムを紹介し、学生の学習や臨床実習にどのように利用されているかを説明しました。
メトロポリア・ムッルプロキャンパス:福祉・イノベーション・学びのハブ
1. 福祉、建築環境、医療の統合
ムッルプロキャンパスは「福祉の構築者のためのキャンパス」として構想され、社会福祉・医療サービス、建設、建築環境などの分野を一つの場所に集約しています。この学際的な環境が革新的な学びと協働を促進します。
2. スマートキャンパス、イノベーション、研究開発(RDI)
- キャンパスは新しい建築技術、自動化、スマートシステム、持続可能なソリューションのためのリビングラボとして機能しています。
- スマートビルディング・コレクティブからゴールドレベルの認証を取得しており、技術、持続可能性、デザインの高度な統合が反映されています。
- 産業界との強い連携により、学生や研究者は企業、スタートアップ、市の関係者とつながることができます。
3. 持続可能性と環境配慮
キャンパスでは再生可能エネルギー、太陽光発電、ヒートポンプ、ハイブリッドシステム、グリーンルーフ、省エネルギー建築などを取り入れています。柔軟な空間と共有施設により効率を最大化し、廃棄物を最小限に抑えています。
4. 都市・コミュニティへの影響
- ムッルプロ駅近くの中心的立地にあり、アクセスが良好です。
- オープンスペースや共有施設により、学生、教職員、周辺コミュニティ間の交流が促進されます。
- 複数のプログラムを一つのキャンパスに統合することで、効率性や学習の一貫性、資源の活用が向上します。

キャンパスには、運動やアクティブスポーツのためのさまざまな設備や施設が整っています。
HyMyビレッジ:未来の医療専門職のためのリビングラボ
HyMyビレッジ(「Hyvinvointia Myllypurosta」=「ムッルプロからの福祉」)は、看護、理学療法、作業療法、歯科衛生、社会福祉などの学生が、専門職の指導の下で実際のクライアントにサービスを提供する学習環境です。
HyMyビレッジの目的と役割
- 学生の実践学習:実際のクライアントとの体験により、シミュレーションでは得られない専門スキルを習得。
- 地域へのサービス提供:成人向け健康クリニック、理学療法、歯科、リハビリ、看護相談、オステオパシー、視力検査、高齢者・家族支援、歩行・走行分析、低障壁の社会福祉・医療相談などを提供。
- イノベーションと開発:新しいサービスコンセプトや福祉ソリューションを産業界や公共機関と共に試行、テスト、共同開発するリビングラボとして機能。
- 学際的協働:異なる分野の学生や専門家が協働し、医療現場のチームワークを反映。
HURスマートジムと臨床実習
HyMyビレッジのHURスマートジムでは、学生と教職員が日々、リアルなトレーニングやリハビリ演習に取り組んでいます。ジムの隣にあるクリニックでは、学生の実習が実際の医療現場と密接に結びつき、有資格の専門家による監督のもと、安全で質の高いケアが提供されます。この環境により、学生は理論だけでなく実践を通じてスキルを習得し、学際的なチームでの協働も体験できます。
メトロポリアは、このように教育と地域サービスを統合することで、単に未来の医療専門職を育成するだけでなく、地域社会に直接貢献しています。結果として、統合型教育と医療のモデルを世界に示す先進的な取り組みとなっています。

HUR スマートジムは、学生や教職員がトレーニングやリハビリテーションに利用しています。
